先日、小学校の娘たちの春休みに合わせて、札幌から埼玉の実家に長期滞在しました。今回利用したのは、苫小牧と大洗間を運航する商船三井のフェリー「さんふらわあ」です。
飛行機ではなくフェリーを選んだ理由は、「移動中も家族でゆったりしたい」という本音と、10日間の帰省に車が必須だったから。
実は2年前、移住する時も最後は車ごと移動したので、双子は経験済みだったのですが、それは深夜便。0歳児同伴、そして夕方便となると色々と勝手も違い、いろいろな気づきがありました。
そこで、この記事では、フェリー旅を快適にすごすために準備してよかったものや失敗したこと、スマホの通信・動画対策まで、リアルな声をお届けしたいと思います。

飛行機ではなくフェリーを選んだ理由
札幌と埼玉(首都圏)の移動と言えば、もちろん王道は飛行機です。新千歳空港は発着便も多く、よほどのことがない限り、旅程を組めないということはありません。
にもかかわらず、今回フェリー旅を選んだ理由は以下の3つです。
①0歳児(3〜4ヶ月)同伴であること
最大の理由はこれです。乳児を含めて手のかかる子供が3人となると、不測の事態に備えて早朝移動や時間に余裕のない旅程を組むことは難しいです。飛行機だけではなく前後の移動手段や所要時間を鑑みると、必然的に持ち歩く荷物の負担がのしかかってきます。
②車がないと不便な環境
私たちの場合、帰省先は車がないと不便な地域というのが2つ目の理由です。
もちろん徒歩5分程度で私鉄駅はあるのですが、せっかくの長期帰省。みんなで遠出したいとなると、車は不可欠でした。近隣で利用できるカーシェアは限られていて、かつばあばも入れて6人移動できる環境となると、ベビーシートも完備されている自家用車がベストです。そのため「車込み」は前提となりました。
③まるで家のような整った空間
最後にフェリーという空間が「乗ってしまえば家のよう」なものだと、一度深夜便で経験していたことも大きな理由です。実際夕方便はキッズルームなども完備されており、ファミリーでの利用者は少なくありませんでした。
他の選択肢は?結論、何を選んでも結構費用はかかる
さんふらわあで今回利用したのはスーペリアオーシャンビュー(和洋室) という4名用の個室です。車を積む費用とドライバー(大人1名)と大人1名、小学生2名(乳児は無料)の4名で往復17万円。これに2日分の食事代や高速料金やガソリン代も加えると19万円くらいでしょうか。
飛行機で往復移動する場合、往復12万円程度で4人分(乳児は無料)のチケットは取れるでしょう。ただし空港と実家間の往復交通費や、新千歳空港に停めておく自家用車の駐車場代、滞在中の交通費やレンタカー(カーシェア)代……など、どの程度コストが押さえられるのかを事前に見通しを立てるのが難しいと感じました。
そしてもう一つの選択肢が、往復全行程を車でがんばるという案です。この案だとがんばればフェリーよりも早く到着します。
ただ、これはドライバーの負担が大きくなります(ついがんばって長時間進もうとしそう……)。もちろん、長時間乗っている子供達にも疲労が溜まるでしょう。さらに、津軽海峡を渡るのには結局フェリーを使うため、費用も時間もそれなりにかかります。あまり無理はしたくなかったため、今回は不採用としました。
もしかすると、往路はフェリーで、復路は飛行機組(大人1名と乳児)、車組(大人1名と小学生2名)など分散するとコストはもう少し抑えられるかもしれませんが…家族みんなで、という経験そのものがプライスレス。
やはりゆっくり家族での時間を楽しみたい方には、ぜひフェリー旅をおすすめしたいところです。
子連れフェリー旅に必要な持ち物リスト

0歳児用
- 哺乳瓶・粉ミルク
- ミルクウォーマー
- 哺乳瓶消毒ケース
- 哺乳瓶用スポンジ (洗濡用)
- オムツ、おしりふき、「うんちのにおわない袋」1日分
- 着替えとバスタオル(おくるみ)
- ボディーソープ・石鹸(シャワー浴するのであれば)・保湿剤
- 母子手帳・健康保険証
- ベビーカー
- その他、ケア用品など必要に応じて
3〜4ヶ月のため特におもちゃや絵本は持ち込みませんでしたが、月齢が上のお子さんであれば、飽きずに遊べるグッズがあった方が良いかもしれません。
小学生
- 着替え(肌着・ジャージなど動きやすい服装 ※念の為1組余分に準備)
- 暇つぶしグッズ〜勉強や遊びのための道具・折り紙・筆記用具・カードゲームやぬいぐるみ
- 洗面用具(歯磨きセット・矯正器具)・ヘアゴム
- ハンカチ・ティッシュ
- 健康保険証・常備薬
その他
- タブレット(主に動画コンテンツ視聴用)
- パジャマ ※
- バスタオル ※
- スリッパ ※
- 飲み物、間食 (売店に魅力的な商品はあるものの、品数は限られてしまうため)
- 家族分のスマホ充電器、延長コード
- 上着〜船内では不要ですが、甲板に出る気持ちがあるなら防寒用に必要です。
※個室にはそれぞれ備え付けのものがありました。とはいえ、普段の寝巻きやスリッパの方が落ち着くという方は持参すると良いでしょう。
【通信編】船の中のデータ通信は、たまにつながる程度
船内は基本的に圏外となります。陸との距離によってたまに復活するタイミングがありますが、予測したり当てにすることはできません。
LINEなどの通知は“数時間に1回”レベルとなる上、すぐ返信できるとは限らないので、大事な連絡は必ず「事前共有」しておくことをおすすめします。着岸時(出港前・到着前)は普通に使えますので、このタイミングを逃さないようにしましょう。
スマホでいつでも何にでもアクセスできる日常から離れた「デジタルデトックス」の環境。この非日常感もフェリー旅の醍醐味の一つと言えるかもしれません。
【動画対策】Amazonプライムでダウンロードしたのに、再生できず
デジタルデトックスなんて言っておきながら手のひらを返すようですが(笑)、動画コンテンツをダウンロードしておいて、ゆっくり映画鑑賞するという過ごし方もおすすめです。
我が家の場合、子供達の暇つぶし用アニメと大人向けの映画を事前にセレクトしてダウンロードして持ち込むことにしました。
準備万端のつもりでしたが、往路ではAmazonPrimeでダウンロードしていたコンテンツにアクセスできないハプニングが。軽度なネット接続で認証が必要なケースがあるらしく、船上では解決することができませんでした。残念……!

そのため、実際にダウンロードした動画は、船の上で「再生できるか」Wifiの繋がらない環境で見られるかのチェックをしておくと安心です。
なお、YouTube KidsやNetflixでのダウンロードコンテンツはスムーズに視聴できました。
まとめ
子連れのフェリー旅は、準備次第で大きく快適さが変わります。
ある種ホテルのような環境なので、生活必需品の類は売店などで調達できそうですが、この贅沢な20時間をどのように過ごしたいかを考えて、「持ち物」を準備しましょう。さらに「通信」や「動画対策」を押さえておけば安心です。
フェリー旅は「移動」ではなく「旅の一部」。一度ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
フェリー旅の魅力をお伝えすべく、次回は「さんふらわあ」の内部や食事の様子など、実際の乗船体験をお届けします!

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